2010/05/16

「母なる証明」上映中。

見逃した映画を遅れて上映してくれる、
映画ファンにとって、とてもありがたい映画館、飯田橋の「ギンレイホール」。

以前、西川美和監督もトークショーでその凄さや衝撃を語っていた映画「母なる証明」が5/28まで公開しているようだ。
監督はポン・ジュノ監督。


ぜひ、観に行かなくては。


ギンレイホールHP
「母なる証明」公式HP

(C) 2009 CJ ENTERTAINMENT INC. & BARUNSON CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

2010/01/29

『未来を写した子どもたち』

「未来を写した子どもたち」を観た。2005年、第77回のアカデミー賞最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した作品で、ロス・カウフマン監督の監督作。

このようなドキュメンタリーがこのように映画化できたことのみならず、アカデミー賞といった大きな賞を受賞したことで、少しでも多くの国で上映されるきっかけになったかと思うと、とても嬉しく思う。
日本での上映に約5年もかかってしまったのは残念だけれど・・・。


この映画は売春窟に暮らす子供たちとそこを訪れた写真家のザナ・ブリスキの活動を収めたドキュメンタリー。
インド・カルカッタの売春窟に生まれついた子供たち。一定の年になればほとんどの女の子は売春婦になる運命にある。
この街を訪れ、子供たちのほとんどが夢や希望を持つことも許されないような悲惨な境遇であることを知ったザナは子供たちを救い出したいという想いから、写真教室を開き、子供たちに写真を教える。さらに、その子供たちが学校でちゃんとした教育が受けられるよう、奔走するのだ。


映画の中で、自分たちの運命を知る子供たちが発する言葉は胸に痛いものだった。
まだまだ純真無垢であろう年頃の子供たちが、自分たちが置かれている家庭環境やこの街で育つことの悲しい運命を、彼ら・彼女らなりに冷静に捉えていることの衝撃。
彼らはそんな境遇でもその生活の中にわずかな希望を見出し、逞しく生きている。

この映画に登場する子供たちの中でも類稀な才能を見出された少年・アヴィジット。彼の作品はその構図や視点も写真を教わったばかりの子供とは思えないほど、独特で素晴らしい。
そして彼はアムステルダムで開かれるこども写真展にインド代表として招待されることとなった。
一度は写真から離れかけた彼が、アムステルダムの街をいきいきとした表情で歩く姿が実に印象的だった。

これからDVDでこの作品を観る人は、ぜひ特典映像にあるインタビューを観て欲しい。来日時の監督とアヴィジットのインタビューだ。
アヴィジットは追って、映画の作り手になることを目標に、ザナの活動で集まった資金でアメリカの高校に行くことができ、そしてニューヨークの大学に進学することとなる。
ザナの取り組みや写真との出会いが彼の運命を変えたように、自分が作った映画をきっかけに誰かの人生が変わるかもしれない。それを願って目を輝かせる彼の表情は、この映画にさらに光を与えてくれた気がする。
その一方で、彼から語られた話には、どうにもできない現実と悲しみもあった。


ザナ・ブリスキは子供支援基金「KIDS WITH CAMERAS」を設立している。
その取り組みは映画のホームページでも紹介されているのでぜひ見て欲しい。 
http://www.mirai-kodomo.net/kwc.html

ザナ達の取り組みは、映画の中に登場した、ごく一部の子供たちだけに影響を与えたのではなく、その後もその活動の影響が大きく広がっている。

こうした意義のある映画こそ、ぜひ多くの人に観て欲しい。

公式HP

(C)Red Light Films, Inc.2004

2009/07/26

『ディア・ドクター』

先日紹介したばかりの「ディア・ドクター」を観た。

やはり、期待を裏切らないとても素晴らしい映画。
改めて、西川監督の才能を感じながら、映画館を後にしたのだった。


西川監督の監督作、「ゆれる」のラスト10秒は非常に忘れがたい素晴らしいラストシーン。

今回の「ディア・ドクター」も、最後の10秒にまたしても「やられた!」感。
さすがです。西川監督。

※でもそのラストシーンは最初はない予定だったとか。。

抜群の後味の良さを感じさせながら、映画を締めくくってくれたなあ。

いつか、願いが叶うなら、お会いしてみたい。西川美和監督。
そして、香川照之さんも。
ここに書いてみたら、もしかしてもしかすると叶うこともあるかも!? と思って書いてみた。笑

公式HP

2009/07/22

ちょっと嬉しいこと。

このブログはGoogleのブログを使っているからか、Googleの検索結果では予想以上に高い。
中でも、
『デカローグ』では現在4番目。
『ケン・ローチ 最新作』ではトップに出てしまう(笑)

自分でもびっくりすると共に、好きなケン・ローチ監督という言葉や好きな作品で検索した時にこれほど上位に表示されるとちょっぴり嬉しくなるもの。

2009/07/16

注目作:「ディア・ドクター」

「ゆれる」でその才能に驚かされた西川美和監督の長編映画三作目、最新作「ディア・ドクター」が公開しています。
「ゆれる」の時と同様、今回も原案、脚本、監督を担当。
と聞くと、観る前から期待をせずにはいられません。

西川監督は脚本を書くにあたり、「現場を見ること」、現場のリサーチを綿密に行ったそう。
山間地の地域診療所に何度も泊まりこんでの医師やスタッフへの取材、在宅で訪問診療を受ける高齢者の家々での取材。そうした脚本の下地があって、登場人物の言動に現実味・深みを与え、観ている私達が感じ入ることができるのでしょう。「想像で書いては失礼」とインタビューでも答えていらっしゃいましたがその通りですね。

出演は主演の笑福亭鶴瓶さんの他、瑛太さんや 余貴美子さんなど。そして嬉しいことに、本作品でも香川照之さんが「ゆれる」に続いて出演されています。


本作品は・・・
山間の無医村だった村から、ひとりの医師が消えた。
村人たちから信頼され、慕われてきた医師の突然の謎の失踪。

次第に事件は思わぬ方向へ・・・といった物語。


鋭く人間の内面を描く西川美和監督の作品、
今度はどんな「人間の心の奥底を照らしているのか、作品を観るのが楽しみでなりません。


(c)『Dear Doctor』製作委員会

2009/06/30

「スティル・アライブ」から

先日の日記でも紹介した「キェシロフスキ・プリズム」、行ってきました。

楽しみにしていた「スティル・アライブ」。

キェシロフスキ監督が語る言葉も、周囲の人が語る言葉も興味深い言葉はたくさんありましたが、
印象的だったのはベネツィア映画祭で金獅子賞を取り、たくさんのカメラマンたちに囲まれ、
カメラの前で笑顔をつくる監督のエピソードでした。


キェシロフスキ監督はその後、賞を取ったにもかかわらず、いたく落ち込んでいたといいます。
一躍世界的な脚光を浴びたことが、望んでもいなかったかのように。

キェシロフスキ監督にとっては、
名声、名誉など全く必要としないどころか、逆に邪魔なものだったのかもしれません。


人の心の真実を捉え、そこに光をあてる。
ただ、ひたすらそのことにしか興味がなかったのだろうか、
そんなことを考えながら映画館を後にしたのでした。

2009/05/15

特集上映「キェシロフスキ・プリズム」 オススメです!! 

個人的に興奮!!の上映企画があったので、ご紹介。

ポーランド映画界の至宝とも言われる、巨匠・クシシュトフ・キェシロフスキ監督の作品群とキェシロフスキの映画作りに関するドキュメンタリー映画『スティル・アライヴ』 など全29作品を一挙に上映してしまうという何ともすばらしい特集上映。
「キェシロフスキ・プリズム」が6/20より渋谷のユーロスペースで上映開始、約1ヶ月にわたり続きます。

中でもドキュメンタリー映画『スティル・アライヴ』 は初期のドキュメンタリー製作から、ドキュメンタリーとドラマの混在、ドラマへの移行に至るまでがキェシロフスキ監督自身の声やスタッフ、主演女優、友人などの証言を交え、観られるそう。
 「内部に深く入り込んで現実をとらえたい。」
キェシロフスキ監督はいつもこう語っていたといいます。
特に人間の感情・真実に迫ろうとしたキェシロフスキ監督。

この非常に貴重な機会を逃さず、ぜひ「キェシロフスキ体験」してみてください。
 オフィシャルサイト 
日本未公開の5作品(権利の関係でDVD化にもならない作品だそうです!)も公開されるそう。。
この映画通.comでも紹介した「デカローグ」ももちろん上映されます!


期間中の1ヶ月、週末はキェシロフスキ三昧で大忙しになりそうデス(苦笑)