2008/10/20

映画ファンに朗報!ヴィム・ヴェンダース特集開催中!

10/18(土)から・・・映画館・早稲田松竹でなんとヴィム・ヴェンダース監督特集の開催中です!!!
嬉しい!

とはいえ、この特集を知ったのは19日夜・・。貴重な一週目の土日を逃してしまいました・・・・・。ウーン。

上映される4作品は・・

『都会のアリス』(1974)
『まわり道』(1975)
『さすらい』(1976)
『アメリカの友人』(1977)

早稲田松竹HPはこちら


ヴィム・ヴェンダース監督の監督作は昔の作品で観ていない作品がまだまだたくさんありますが、
大好き映画の一つが『パリ、テキサス』
衝撃的に良かったですね。

ヴィム・ヴェンダース監督は、村上龍さんの「イン・ザ・ミソスープ」を原作
とした映画『The Miso Soup』を監督することが決まっているんですよね!
どんな作品になるのか・・・・楽しみですこと。

2008/10/11

「しあわせのかおり」が公開スタート!

以前もこのブログで紹介した「しあわせのかおり」が、10月11日ついに公開スタートしました!!

編集を担当しているインタビューWEBマガジン『PersonUp』でも
藤竜也さんのインタビューを含めた「しあわせのかおり」の特集ページをアップしました。

そこにも書いたとおり、この作品は本当に多くの人に観て欲しい作品。
できることならロングラン作品になって欲しいし、上映館がもっと増えて欲しいデス。。。
(嬉しいニュース・・・・フランスで、約40ほどの劇場での公開が決定したそう!)


ぜひぜひ、多くの人がこの映画を観て、この映画の良さを感じてくれますように・・・・。
願いを込めて・・・・・。


(c)2008「しあわせのかおり」製作委員会

2008/10/02

キアロスタミ監督の『クローズ・アップ』

友人の勧めもあり、アッバス・キアロスタミ監督の隠れた傑作?とも噂される『クローズ・アップ』を観ました。

この映画は非常に独特な作り方で、実際に起こった事件を、裁判などのドキュメンタリー部分と実際に事件に係わった当事者達の再現部分とを境界なく、構成した珍しい作品。
どこからがフィクション(といっても元は実話がですが・・・)で、どこからがノンフィクションか、観ているうちはちょっと混乱するものの、それがまた興味をそそるのですね。

主人公・サブジアンは詐欺罪で逮捕された青年。その青年は、映画への愛や様々な感情にかられ、自分を憧れの映画監督、モフセン・マフマルバフだと偽り、ある家族をだましてしまうのです。
最初は彼が思わずとっさについてしまった嘘ながら、その嘘をつき通し、家族の家で撮影をする、お金を騙し取るという話にまで発展してしまうのです・・。
そして、実際の裁判にカメラが入り、サブジアンがなぜ彼が嘘をつきとおすに至ったか、その訳があかされていくのです。

観ている私達、おそらく大方の人が彼を非難する気持ちは薄れていくでしょう。彼が告白する心に秘めていた声を聞き、痛みを知り、単なる憧れだけから来たものではない、切実なる想いが故の行動を理解するのです。
そして、彼の気持ちのどこかしらに、誰しも少なからず共感を覚える部分があるのだと思います。

終盤にはサブジアンが尊敬してやまないマフマルバフ監督が彼の出所時に出迎え、感動的対面を果たします。
その後、彼らは一緒にバイクに乗り、あるところへ向かうのです。
ここはまたノンフィクションの部分でもあり、最後の最後にサブジアンが見せる表情は、眩しい光となって映画を締めくくってくれました。

「照らし出す」ということはこういうことなのかもしれませんね。


出会えてよかったと思う素敵な映画です。
そして、映画館で観たかったな~と思う映画。笑

キアロスタミ監督自身も自身の監督作の中で一番好きな作品といい、キアロスタミ監督のファンの中でもこの作品が一番好きという人が意外と少なくないのも、納得!でした。


評価:★★★★☆(4.5)