先日の日記でも紹介した「キェシロフスキ・プリズム」、行ってきました。
楽しみにしていた「スティル・アライブ」。
キェシロフスキ監督が語る言葉も、周囲の人が語る言葉も興味深い言葉はたくさんありましたが、
印象的だったのはベネツィア映画祭で金獅子賞を取り、たくさんのカメラマンたちに囲まれ、
カメラの前で笑顔をつくる監督のエピソードでした。
キェシロフスキ監督はその後、賞を取ったにもかかわらず、いたく落ち込んでいたといいます。
一躍世界的な脚光を浴びたことが、望んでもいなかったかのように。
キェシロフスキ監督にとっては、
名声、名誉など全く必要としないどころか、逆に邪魔なものだったのかもしれません。
人の心の真実を捉え、そこに光をあてる。
ただ、ひたすらそのことにしか興味がなかったのだろうか、
そんなことを考えながら映画館を後にしたのでした。