2008/04/09

「エターナルサンシャイン」

単なる“切ないラブストーリー”的映画と想像したら、大間違い。いい意味で期待を裏切ってくれることでしょう。
もちろん「切ない」要素はあるものの、よくある恋愛映画の類ではなくて、とっても良く考えられた展開の、非常に“キュート”な作品でした。

主人公ジョエルを演じるのは、ジム・キャリー。「え、この人がジム・キャリー?!」と思うほど、コメディタッチの映画ではしゃいでる彼とはキャラが全く被らず、まるで別人のよう!!

ケイト・ウィンスレットも「演技の幅が広いなあ、、」と最近思うのですが、この映画でもその演技の上手さは健在。
監督はミシェル・ゴンドリー。ビョークやレディオヘッドなどそうそうたる人気ミュージシャンのミュージック・ビデオやCMなどを数々手掛けています。脚本は「マルコヴィッチの穴」なども手がけた人気脚本家のチャーリー・カウフマン。強力な二人がタッグを組んだわけですね。

舞台は冬のN.Y.。喧嘩別れした恋人のクレメンタインが自分の記憶を消したという事実を知ってしまったジョエル。
あまりのショックに、彼は自分も同じように彼女の記憶を消すことを決意。しかし脳の中でクレメンタインとの思い出を巡るうちに、「記憶を消したくない!」と気づくジョエル。しかし、記憶消去の作業中は睡眠状態。彼の意思ではその作業を止めることもできず、脳の記憶の世界で必至にもがくが・・・といったストーリー。
 
現在、過去、ジョエルの脳の中の記憶・・・などのシーンが交錯して、どれが過去でどれが現在?どれがリアルな世界?と、わからなくなるところもありますが、見終えると「なるほど!!」と納得します。

この映画は二度以上観ることをオススメします。時間軸やいろんなことがわかってきて、二度目はまた違った発見や味わいがあるのです。

人為的に「記憶を消す」という非日常のファンタジー、
愛しい思い出や感覚、ちょっとした恋のすれ違い・・・といった、観る人が自分の日常になぞらえてリアルに共感できること、その両方がバランスよく合わさった、いい映画じゃないでしょうか。


評価:★★★★☆

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