2008/03/23

「プリシラ」

広大なオーストラリアの大地、真っ青な空の中をバス「プリシラ号」が走るロードムービー。
その広大な自然も含めて、主人公3人の物語、映画そのものに元気をもらえる、そんな愛すべき映画なのです。

シドニーのクラブのショーで踊っていた3人のドラッグ・クイーン、性転換をした バーナデットとバイセクシャルのミッチ、若くて騒がしいフェリシアが、プリシラ号と名付けたバスに乗って、オーストラリア中部の砂漠の真ん中にあるリゾート地でショーをするため 3000キロにわたる旅に出ます。
途中、ミッチは目的地のホテルでは別れた妻と自分の息子が待っていることを告白するが・・・といったストーリー。

派手でゴージャスな衣装の眩しさに負けず劣らず、「彼女達」の振る舞いは底抜けに明るいのですが、その心の内側にはもちろん抱えている哀しみや切なさがあります。

田舎に行けば行くほど、ゲイに対する差別や偏見の強さを目の当たりにし、傷つく3人。それでも彼女達は前に進むのです。傷ついた事も、自らの失敗も、次の日にはカラッと笑い飛ばすんです。
それは、けして皆、心が強いわけではないのです。それでも人生は続いていくのだし、彼女達のショーはいつも明るく、楽しく美しいもの。

この映画が観る人を元気にさせてくれるのは、人間の愛おしさを感じさせてくれるから
そんな気がします。


評価:★★★★☆

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