2008/02/14

「デカローグ」

 監督はもう既に96年に亡くなられていますが、「トリコロール」三部作や「ふたりのベロニカ」の監督でも知られるポーランドの巨匠、クシシュトフ・キェシロフスキ監督の作品。彼を尊敬する名匠監督も多いと言われています。
 デカローグは約1時間のお話が10話あるオムニバス。元はテレビシリーズだったんですが、各国で劇場公開され、カンヌの審査員特別賞やヨーロッパ映画祭のグランプリなども受賞した作品です。

 「時計じかけのオレンジ」などでも有名なスタンリー・キューブリック監督が「デカローグ」をこう評しています。

「この20年で1本だけ好きな映画を選ぶとすれば、間違いなく『デカローグ』である。」
 キューブリック監督がそこまで言っていると聞くと、映画ファンの方は気になりませんか???

 
十戒をモチーフにした、10のエピソード。全てのお話に「ある○○○に関する物語」というタイトルがついています。
全てのタイトルは以下。

第1話:ある運命に関する物語
第2話:ある選択に関する物語
第3話:あるクリスマス・イブに関する物語
第4話:ある父と娘に関する物語
第5話:ある殺人に関する物語
第6話:ある愛に関する物語
第7話:ある告白に関する物語
第8話:ある過去に関する物語
第9話:ある孤独に関する物語
第10話:ある希望に関する物語

 まだ全てのお話を観ていないうちにコラムを書くのもどうかと思ったけれど、好きな映画の中でもある種の「特別感」を感じるこの映画、ぜひ知って欲しいので紹介しました。
 
 ふとした時間の流れや会話の先に何が待っているのかという絶妙な緊迫感と素晴らしい心理描写と演出。さすがです。
非常に深みのある作品ばかり。理屈抜きに引き込まれます。


 いくつか観たうちで印象的だったのは第4話「ある父と娘に関する物語」
非常に仲よく暮らす父と娘。亡くなった母親が残した1通の手紙をきっかけに、穏やかな日常を過ごしていた2人の間に大きな感情のうねりが生じます。

 今回は序章といった感じでこの辺りまで。
 また後日、コラムの続きを・・・。


最後にキェシロフスキ監督が残した言葉で、興味を引く印象的な言葉を紹介。

身を切るような孤独を知っている者だけが、人生の美しさを真に享受することができる


評価:★★★★☆


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