2008/01/21

「ナイト・オン・ザ・プラネット」

 L.A.・N.Y.・パリ・ローマ・ヘルシンキ、 5カ国それぞれの国でのタクシー運転手とお客のやりとりのみ。 ジム・ジャームッシュ監督に拍手!の一作。どれも静かな余韻のある〆の巧さが素晴らしいです。それぞれの場所らしいストーリーや人物設定、持ち味が感じられて。
 
 どの話もドライバーと客は生活環境も考え方も違いそうな人達。「こんなタクシーに乗って参ったなー」と思っている客も、「変な客乗せちゃったなー」って運転手も、徐々になんとなく親しみを覚えていくあの感じがいい。 パリとローマはちょっと違いますが・・。

パリのお話では最後まで距離感があり・・・、ローマのお話は運転手のワンマンショー!!(しかしかなり笑えます!エロな運転手!) 
言葉のひとつひとつ、しぐさ、表情にこちらも想像をはりめぐらし、あらすじだけで楽しませる映画じゃないところがまたいいのですね。 五感を刺激する感じ。
そして、ふとした一言に真理が詰まっていたりして。
 
トム・ウェイツの音楽がまた良くて、見終わった後、何だか優しい気持ちになるような、そんな不思議な効果がある映画。

評価:★★★★☆

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