
映画自体、あまり知られていないかと思いますが、実はこの映画、サンダンス映画祭で、審査員グランプリ、観客賞、撮影賞の3部門に輝いたんです。さらに、審査員グランプリと観客賞のダブル受賞というのは、サンダンス映画祭史上初だったそう。
ストーリーは4つの話が平行して進んでいきます。
蓮摘みの娘がその蓮池を所有する主人(詩人でもあり、ハンセン病で周囲と関わりを排除してしまっている孤独な主人)との交流のお話。
シクロの運転手が娼婦に恋をした話。
雑貨売りをするストリートキッズの話。
ベトナム戦争の時に出会ったベトナム人女性との間に生まれていた我が娘を 探しに来た元米兵の話。
「心が洗われるような映画」といった感じでしょうか。
それぞれのお話の主人公の純粋さに、おのおの関わる人達の悲しみや自己嫌悪感が、少しずつ浄化されていくよう。僅かながら希望の光を見出していくような・・・そんな清清しさや眩しさがそれぞれのストーリーに感じられます。
そして、映像の美しさも、とても素晴らしいのです。心、癒されます。
蓮摘みの娘の歌う歌、シクロ運転手のシクロレースでの表情、そして表紙にもなった赤い花々の咲く道での娼婦の表情・・・、どれも非常に印象的で鮮明に脳裏に残っています。
好きな映画の中の一つ。
評価:★★★★☆
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