2008/01/23

「ヘブン」

 私の好きな映画のひとつ、「デカローグ」の監督でもあり、有名な“トリコロール3部作”の監督でもある、名匠クシシュトフ・キェシロフスキ監督の遺稿となった脚本の映画です。
監督は「ラン・ローラ・ラン」を監督したトム・ティクヴァ監督。(とはいえ、あの軽快な雰囲気はこの映画にはナシ!)
 そして、私の好きな女優ケイト・ブランシェットが主演です。

 この映画、公開当時、“切ない境遇の恋愛”というのを全面に出した宣伝展開。気になりつつも、そのイメージから映画館には行かなかった訳ですが、DVDのパッケージでも「泣かせる恋愛モノ」、そんな印象を与えています。 
 なんとなく、ポスターやパッケージの雰囲気からイメージしてしまった、その映画の内容を・・・いい意味で裏切ってくれ、かなりのギャップがあった作品。
見終わった後、一人思わず拍手をしてしまいました。


 ある犯罪を犯し、刑務所に入った、ケイト演じる主人公。尋問の際に出会った、(日本で言えば)警察側で働く青年は彼女に恋をしてしまい、彼女に助けの手を差し伸べ、二人は逃亡するというストーリー。 

 無駄のない台詞、とても抑えた抑えた演出と独特の空気感。それが故に状況や感情がリアルに感じられ、心に残ります。 カメラワークも印象的。
 そして静かに流れる音楽がまた独特の空気感を醸し出す一因にもなってるんです。
 そして、「やられた!」と感じるのはケイト・ブランシェットの演技!!
 彼女の表情はたとえ言葉が無くても、私達にしっかり語りかけてくれ、心に刺さる!のです。
 映画全体としては、二人の感情の揺れ動きや心の奥底に触れる部分がもう少しあればより良かったかな、と思います。
 
 とはいえ、この映画のラストは、、、本当に秀逸!
 オススメの映画です。

 ※この映画でケイトが披露した坊主頭姿も衝撃的!でもかっこよくて似合ってましたー!

評価:★★★★☆

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