2008/01/11

「グッドウィルハンティング」

 『エレファント』や『ラストデイズ』の監督でも知られるガス・ヴァン・サント監督の作品で1998年に公開した米映画。マット・デイモン、ロビン・ウィリアムズ主演。
当時、ほとんど知られていなかった新人のマット・デイモンとベン・アフレックが共同で脚本を書き、自分達の出演を条件に脚本を売り込んでいたそうです。
見事映画がヒットしただけではなく、アカデミー脚本賞までとってしまいました! それも納得するほど、素晴しい脚本。まさに夢の様なこの話、喜ぶ2人の姿を嬉しく見ていた事を思い出します。

 主人公、ウィル・ハンティングは警察にも何度もお世話になっている問題児。親友達と飲み歩き、世間に対しても反抗的。
しかし彼には数学の非凡な能力があ り、それを見出した教授から勉強とセラピーを受けるよう説得されます。全く心を開こうとしないウィルのセラピーを最終的に引き受けた教授の旧友でもある精神分析医ショーン。
衝突しあいながらも深い傷、悲しみを抱えている2人は徐々に心の距離を近づけていくのです。

 ウィルは自分の心の奥の奥の深い部分にある闇を認めるのが怖いが故に強がり、毒を吐き、なんとかバランスをとっているのでしょう。
 ウィルが少しずつ自分のトラウマを認め、そして弱さを周囲にも見せられるようになっていく姿がやっぱり観ていて嬉しくて感動的。
この作品は人の心の繊細な部分が丁寧に描かれてい て、かつ生きていく中での自分なりの「喜び」は何なのか?ウィルが変化していく様を見ながら答えを考えさせられます。

 ショーンが亡くなった最愛の妻の想い出を語るシーン、そして「僕には彼女がいる」という言葉、ウィルの心の奥に届いた、「君は悪くない」と繰り返す彼の言葉。
ズシリと響く言葉や表情がたくさん散りばめ られています。
他にもウィルと恋人や親友との会話、ショーンと教授の間の複雑な思いなど、ここでは書ききれないほど。。。

心の底からの想いを伝えれば、人の心の奥底に響くという事をしみじみ実感させてくれる「優しい」言葉達をぜひ皆さんも堪能して下さいね。

評価:★★★☆☆

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