
主人公ベニグロは看護師の立場で、数年も昏睡状態のままの片想いの女性を、女として美しい状態に保ちながら、心も生きているかのように、日々彼女に語りかけます。その姿は一方的で盲目かもしれないけれど、ベニグロにとっては話す事もできなかった彼女だからこそ、この繋がりを実感する時間が愛おしくてたまらない、、そんな想いが伝わってきます。
一方、事故で昏睡状態に陥ってしまった女性闘牛士の恋人を持つマルコは、突然の事態に悲嘆するしかなく、途方にくれている・・・。
物語は思わぬ展開になってしまいますが、最後にはかすかな希望があります。
正直、きれいな話とは言い切れず、観る人によっては嫌悪感をもつ人もいますが、私はこの映画には愛おしい感覚を持ちました。あまりに純粋すぎる主人公ベニグロに。
そして、孤独を知ってる人の愛は知らない人の愛より強くいられるのかもしれないと思いました。
最初はとっても孤独な人だと思っていたベニグロより、最後にはもう一方のマルコの方が孤独に見えました。
複雑な思いになりますが、いい映画だと思います。 映像も非常にきれいです。

評価:★★★★☆
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